2023年03月31日

憧れの長崎で、私が得た暮らしと住まい

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2026年10月更新

現在募集中の地域おこし協力隊情報

長崎県内の地域おこし協力隊に関心をお持ちの方へ。
弊社が自治体と伴走し、募集企画や受け入れ体制の設計などを支援している募集プロジェクトを紹介します。
地域のリアルやミッションの背景まで深く取材・把握している注目のプロジェクトです。

愛知県瀬戸市出身、アラフォーの私と「長崎」との出会いは、中学生のときの家族旅行でした。母親が運転する車の車窓から長崎の風景を見た瞬間、心に決めたのです。

「わたしは、絶対にここに住む、ここで死ぬ」と。

私の実家は、幼いころから旅行が大好きな母親のもと春夏秋冬一年中、家族旅行を楽しむことが多かったため、各地を色々と見て回ることが好きでした。そんな中、初めて目の前に現れた長崎の光景は衝撃的だったことを今でも鮮明に覚えています。

「ここはどこ? 今まで行った所と全く違う!」

お寺が見えたかと思えば、すぐに教会が現れる。山の急斜面には住宅が張り付き、しばらくして振り返ると、海が広がっているではありませんか。私は完全に恋に落ちていました。

そこから高校の卒論で長崎の歴史を取り上げ、大学受験では「長崎」を第一志望(第二はなし)に。周囲の反対と不安をよそに一か八かの挑戦を経て、私は晴れて大学4年間を長崎で暮らすことになりました。憧れだった長崎での生活。実際は…最高でした。想像以上に長崎での生活が最高でした。そうして長崎への想いはさらに膨らんでいき、私の夢が決まったのです。

「長崎人と結婚して、長崎の子を産み、長崎で骨になる」

しかしながら、それほど簡単にはいきませんでした。新卒で入った会社で夢破れ、私はそこからしばらく長崎を離れることに。

すぐに戻るつもりで離れたものの、社会人となってからは一度離れてしまうとなかなか思うように戻れません。むしろ、愛知から関東、関東から東北と離れるばかり。そんなもどかしい気持ちを抱えながらも「絶対に死ぬまでに長崎に住む」と思い続けていました。

そして離れてから10数年後の2018年夏、ついにそのチャンスがきました。東京で長崎出身の夫と出会ったのです。「5年後くらいに長崎へ帰ろう」と言っていた釣りバカの夫を「長崎に帰れば毎日でも釣りができるよ」と説得(そそのか)し、2019年秋に再び長崎へ。

長くなりましたが、ここからは今回のテーマである「長崎での暮らしと住まい」を小見出しとともにお話ししていきたいと思います。

住まい探し大好き人間の私が選んだ住まい

18歳の時に愛知県の実家を出てから20年余り、引越し回数は実に11回。2年に1度のペースで引越ししていることになりますが、その都度、自分で仕事と住まいを探してきました。

大学時代に取得した宅建士の資格が縁でこれまで不動産業界を中心に仕事をしてきましたが、プライベートでも仕事でも常に「住まい」と向き合う中で、昨年秋に選んだ住まい、それは「築五十年、急斜面に立つ中古戸建の北向き木造住宅」でした。

内見開始から決めるまでの期間は実に、3時間!
即決でした。

2階リビングからの眺め
2階リビングからの眺め

斜面地の暮らし

中学生の家族旅行で眺めていた山の斜面に張り付くように立った住宅に、まさか自分が住むことになろうとは思いもしませんでした。

実際に住んでみて一番感じたのは風通しの良さです。また家同士が近いですが、重なり合うところが少なく遠くの景色まで見通せます。思ったより解放感があるというのが実感です。

また、普段の買い物は引っ越す前は毎日もしくは2日に1回くらい都度行っていましたが、引っ越してからはそれが億劫になり、週1回の生協の宅配を中心に、肉や魚は仕事帰りに地元の肉屋さんや魚屋さんで買うスタイルに。ついつい買い過ぎてしまったり、食材が使い切れなかったりといったことが無くなったのは嬉しい誤算でした。

地のもの、季節のものが直売所に並ぶのが楽しみの一つですが、風通しの良さと北斜面を利用して、昨年は干し柿づくりに初めて挑戦しました。2階のベランダに100個以上の渋柿を吊るして作りましたが、風通しの良さと適度な日差しで真っ白で上等な干し柿が出来上がりました。干し柿づくりの先輩である義母や義姉に教えてもらい、見様見真似で作りましたがおそらく一番の出来ではなかったかと秘かに思っています。

ベランダの干し柿
ベランダの干し柿

想定外の出来事

ただ嬉しい誤算ばかりではありません。その中でも一番の想定外は大雪です。

何度も書きますが北斜面です、北を向いて家が建っています。これは購入する前から分かっていたことですが私はそもそも北向きに悪い印象はありませんでした。暗いイメージを持たれがちな北向きですが、これまでいた不動産業界で北向きの明るい部屋をいくつも見てきたせいもあり、そこには一切の抵抗がありませんでした。実際にこの家も明るいです。

しかしながら、大寒波の冬将軍が何度も来た今季。まさかの大雪で一向に暖まらない室内、水道管の凍結に見舞われました。北西からの暴風雪をもろに受けるため、窓の隙間からもどんどん冷気が入ってきます。2階のリビングの窓枠は内側にも雪が積もるという現象まで起きました。以前は賃貸マンションに住んでいたので、エアコンのみで一年中過ごしていましたが、今季は石油ストーブ1台と石油ファンヒーター2台を購入、灯油タンクは3個用意して、空になれば灯油を補充する生活。おかげで最初は30分以上かかっていた給油が、5分でできるようになりました。

目の前の坂、雪がどんどん降り積もります
目の前の坂、雪がどんどん降り積もります
玄関前に停めた車に積もった雪。子どもが手跡をつけました
玄関前に停めた車に積もった雪。子どもが手跡をつけました

住んで3日で慣れること

こうして想定外の出来事に見舞われましたが、ほとんどのことは慣れてしまうものです。

まず3日で慣れたことは、「坂」です。最初に内見した時に、いかにも転がり落ちそうな坂と驚きましたが3日も通えば慣れてしまいました。

家の前の坂。雪がどんどん解けていますが北斜面の急坂はまだまだ凍ったままでした
家の前の坂。雪がどんどん解けていますが北斜面の急坂はまだまだ凍ったままでした

住んで半年で慣れること

次に戸建て特有の寒さについて、斜面地でしかも北向きともなると、いよいよその寒さは別格なものでした。さらに言えば築50年以上、模様の入った摺りガラスも建築当時のままですから、断熱や気密性とは無縁の家です。夫が「外より寒い」と表現したこともありましたが、ワンシーズン過ごした終盤には人間の体は不思議なものですっかり慣れました。

2階リビングの摺りガラス。この模様に一目ぼれ
2階リビングの摺りガラス。この模様に一目ぼれ
これは1階玄関の摺りガラス
これは1階玄関の摺りガラス

長崎での暮らしで得たもの

様々な出来事に対し、対策も色々講じてきました。窓グラスの隙間にスポンジを入れて気密性を高めてみたり、湯たんぽを使って寝る前に布団を温めたり。少しでも体が温まる料理を考えたり、お風呂は家族みんなで間隔を開けずに入ることにしたり。

あとは、狭い家さ。ちょっとあった憩いの庭スペースも、バイクと自転車置き場のために諦めて潰したことも。

家って完璧じゃないです。全然完璧じゃない。自分の人生だって完璧じゃない。

私は、この長崎での暮らしの中で自分の人生に対する「寛容」を少しだけ手に入れることができたのかもしれません。

非効率、面倒、手間、遠回り。これまで大嫌いだったことが、不思議と単純に「楽しい」と思ってやっているのです。なぜでしょう、それは私にもよく分かりません。ここで答えを出すつもりで文章を綴ってきましたが、はっきりした答えを導き出すにはまだ足りませんでした。

ただ、これからもきっと想定外の出来事に私は右往左往していることでしょう。

それをわくわくする気持ちで待ち構えている自分が今ここにいます。

玄関靴箱の上部に棚を新たなに追加。壁にはL字型の釘が所々にあります
玄関靴箱の上部に棚を新たなに追加。壁にはL字型の釘が所々にあります
2階リビングの壁にも、種類の違う釘
2階リビングの壁にも、種類の違う釘
こちらは1階の引き戸上部にある釘
こちらは1階の引き戸上部にある釘

この家は、五島出身のおじいちゃんが一人で住んでいたと聞きました。ここには柱や壁の色んな所に様々な釘が刺さっています。おじいちゃん、ここに何をかけたのかな。

私がこの家で過ごす一番好きな時間です。

今日もまた窓の外から出港する船の汽笛が聞こえてきました。16時55分。

そろそろ夕飯の支度をはじめます。それでは。

夫が(珍しく)釣った80センチの鰤。一週間かけて食べました
夫が(珍しく)釣った80センチの鰤。一週間かけて食べました

自治体と弊社が二人三脚で設計した、安心の協力隊募集プロジェクト

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