
東日本大震災を経験し、故郷にUターン。「これしかできない」を磨いて仕事に
2026年10月更新
現在募集中の地域おこし協力隊情報
長崎県内の地域おこし協力隊に関心をお持ちの方へ。
弊社が自治体と伴走し、募集企画や受け入れ体制の設計などを支援している募集プロジェクトを紹介します。
地域のリアルやミッションの背景まで深く取材・把握している注目のプロジェクトです。
地域おこし協力隊を検討している人、スタートした人の多くが悩むこと。それは“退任後の仕事”ではないでしょうか?
2013年から故郷である東彼杵町(ひがしそのぎちょう)で地域おこし協力隊として活動し、退任後にデザイン事務所を開業した小玉大介(こだまだいすけ)さん。
退任まで残り1年となった時に感じた焦りと、起業に至った経緯や思いを聞きました。

穏やかな大村湾に面し、茶畑が広がる風光明媚な町
倉庫2階をリノベーションした「小玉デザイン制作室&写真室」<小玉さんプロフィール>
長崎県東彼杵郡東彼杵町出身。長崎日大高校デザイン美術科を卒業後、東北芸術工科大学で映像を学ぶ2013年〜2015年 東彼杵町地域おこし協力隊として活動
2016年 小玉デザイン制作室&写真室を開業
2023年 事務所移転
東日本大震災を経験し、故郷への思いが強く
山形県「東北芸術工科大学」で映像を学んだ小玉さん。大学卒業後は、大学職員を経て宮城県仙台市の文化施設で学芸員を務めました。
そんな中で起こったのが、東日本大震災。経験したことのない揺れに「家が潰れて死ぬかも」という命の危険を感じたそう。震災後は仙台市に残り、震災に関するアーカイブ作りやボランティア活動に励みましたが、そこで感じたのが故郷・東彼杵町への思いでした。
「地域のことに携われば携わるほど、故郷を思う気持ちが出てきた。今やっていることを、東彼杵町で生かしたらどうなるだろう?そう思うようになってきた」と小玉さん。
タイミング良く募集がかかっていた地域おこし協力隊に応募し、2013年に帰郷します。

仙台市にある文化施設「せんだいメディアテーク」で、展示の企画などを行っていた東彼杵町の地域おこし協力隊・第1号に
7年以上離れていた故郷は、“初めての町”に近い感覚だったと言います。
小玉さんと同じ時期に着任したのは、同世代の男性3人でした。町の広報誌の連載記事やYouTubeチャンネルなど、3人揃っての活動も精力的に行いました。
「飯塚君は文章、堀越君は写真、自分はデザインという感じで、それぞれに得意分野があってバランスが良かった。配属されていた部署は違うけど、YouTubeを週に一回配信していたからよく3人で集まっていた」とその頃を思い出します。

同期の隊員とのYouTubeチャンネルの撮影風景。左から小玉さん・飯塚さん・堀越さん「このままじゃ残れんぞ」残り1年で開業に向けて準備
協力隊としての活動が残り1年になった時、退任後の仕事に焦りが生まれたと言います。「じゃあ、何をするかってなると、やっぱり自分にはデザインしかないなと。その時は町でデザインや写真を仕事にしている人が少なかったから、町にないものを持ってくるのがいいんじゃないかと」。
最後の1年は、雑誌「樂(らく)」を発行する長崎市の「イーズワークス」でインターンシップを行い、写真とデザインを学びました。
地域をデザインする「小玉デザイン制作室&写真室」を開業
地域おこし協力隊が活用できる起業支援補助金制度や町の補助金などを活用し、機材の購入や設備投資を行い、退任から1年ほどの準備期間を経て「小玉デザイン制作室&写真室」を開業しました。
現在の仕事はというと、町の広報誌やWEBサイト、お茶のパッケージ、小中学校の卒業アルバムと多岐に渡ります。
母校である彼杵小学校の横に事務所を構え、町のデザインや人々の記録に携わっている小玉さん。「地域のことも大事だけど、自分が何をしたいか・どうしたいかも考えてほしい」と地域おこし協力隊の後輩たちにエールを送ってくれました。

写真からデザインまで一貫して担っている広報誌やふるさと納税のパンフレット
町の特産品が購入できる「まるごと東そのぎ」は立ち上げから携わっている小玉さんに質問!隊員のお悩みあるある
――地域をどうやって選べばいいか悩みます
「ネットで調べると、ネガティブな情報がいっぱい出てくるでしょう?笑 調べすぎないことも大事かなと思います。いいところに注目する。あとは、2〜3カ所は実際に行ってみた方が良いですね。景色が好きとか明るい感じがするとか、直感も大事。毎日いるところだから」
――行政との関わりで悩みはありましたか?
「速度感の違いに最初は戸惑いました。例えば“今、この機材が必要”とか“今、これをしたい”と思っても手にしたり始められるまでには日数がすごくかかる。でも、それって仕方ないんですよ。行政のシステムがあるから。だから、自分は行政の決定の仕組みや流れを知って、それに合わせていくようにしました。分からないまま敵対しないのが大事」
――デザインや写真の仕事はどうやって得ていますか?
「町の広報誌の仕事は入札で落札しました。コロナ禍になった時に仕事がなくなって、そのタイミングで。広報誌の仕事をはじめてから週に一回は役場に行くようになって、またそこで違う仕事の依頼をもらったり。あとは、地元企業から直接依頼されたりとかですね」
小玉さんと話をして感じたのは、“好きなこと”と“ビジネス”のバランス感覚が良いということ。「とりあえずやってみよう」ではなく、自分のできることや好きなことが、その地域でビジネスになるかを考えて準備を進めていたのが印象的でした。
地域おこし協力隊としての活動をまっとうしながら、退任後に町に残る道も作っていく。子どもたちの声が聞こえる事務所で、小玉さんは今日も町に向き合っています。
自治体と弊社が二人三脚で設計した、安心の協力隊募集プロジェクト
地域おこし協力隊への挑戦を検討している方へ
今回ご紹介した記事のように、地域で活躍するためには「地域の受け入れ体制」や「本音のコミュニケーション」が欠かせません。
弊社では、着任後のミスマッチを防ぐため、自治体に伴走して募集ミッションや受け入れ環境の設計からサポートしています。
現在、その取り組みの一環として各自治体で新たな仲間を募集中です。受け入れ体制がしっかり整った環境で挑戦したい方は、ぜひ募集記事をご覧ください。
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