
東京からUターン。そのぎ茶の産地で、土地に根を張る暮らし
2026年10月更新
現在募集中の地域おこし協力隊情報
長崎県内の地域おこし協力隊に関心をお持ちの方へ。
弊社が自治体と伴走し、募集企画や受け入れ体制の設計などを支援している募集プロジェクトを紹介します。
地域のリアルやミッションの背景まで深く取材・把握している注目のプロジェクトです。
「そう、こんなところに住みたかった。とずっと思ってたんです」と北郷諭(ほくごう さとし)さん。インタビューの後、勤務先の茶畑を案内してもらった帰り道のことでした。
一つ一つの質問に、丁寧に、そしてとても正直に答えてくれた北郷さん。今回のインタビューは、「何か大きな成果を残さないと!」と頑張りすぎる人に届けたいお話です。

「月が出た夜は、海がキラキラするんですよ」。自宅から見える静かな大村湾<北郷諭さんプロフィール>
長崎県長崎市出身
2019年2月〜2022年1月 東彼杵町地域おこし協力隊として活動
2022年4月 農業法人「株式会社 FORTHEES(フォーティーズ)」に就職
北郷さんの過去の紹介記事はこちら
「高定住率、三方良しの秘訣を探る!東彼杵町3者座談会」
長崎に帰る足がかりとして、地域おこし協力隊制度を活用
長崎市出身。大学卒業後に上京し、靴作りを学びました。
「そこでは、土地に根を張ることについてよく話をしていたので、上京した時に長くても10年くらいで長崎に戻ることを考えていました」と北郷さん。東京で人力車の仕事などを10年務め、地元長崎への帰郷に動き出します。
訪ねたのは、有楽町にある「ふるさと回帰支援センター」。長崎県内の転職情報を得ましたが、自分の条件に合うものが見つかりませんでした。そこでネットでのリサーチを開始。移住マッチングサービス「スマウト」で東彼杵町(ひがしそのぎちょう)の地域おこし協力隊の募集を見つけます。
「募集内容を見て、おもしろそうだなと思いました。それに、長崎での“暮らしの感覚”を取り戻すには、地域おこし協力隊の任期の3年はちょうど良いなとも思いました」
コロナ禍真っ只中の隊員活動。予定していたミッションとは違うけれど…
着任したのは2019年2月。活動して1年ほどで日本はコロナ禍となり、それまでとは違う生活スタイルが求められるようになりました。
「もともと、新しくできる拠点の“場づくり”がミッションだったんですが、コロナ禍もあってなくなってしまって」。突然予定していたミッションがなくなってしまった北郷さんでしたが、産業振興課や総務課、東彼杵町観光協会で町づくりのサポートを行いました。
「まずは町のことを知ろう、ということで観光協会にいたんですが、コロナ禍ということもあって観光といえるような動きはほとんどできなかったですね。その変わり、コロナ禍に発行された町独自のポイントカードの資料作りや通常業務のサポートなどを行いました」
大学で美術を学んだ北郷さん。特技を生かしながら、地域とゆるやかに交わっていきます。

コロナ禍に期間限定で実施された、お弁当宅配サービスのイラストを担当「せっかく東彼杵に来たんだから、お茶やれば?」
退任の時期が迫った頃、隊員時代から親交のあった「農業法人 株式会社 FORTHEES(フォーティーズ)」の社長・福田勝也さんに声をかけられました。
「社長から“せっかく東彼杵に来たんだから、お茶やれば?”と声をかけてもらいました。もともと、農のある暮らしにも少し興味があったので就職することにしました」
北郷さんが勤める「FORTHEES」は、西九州初の碾茶(抹茶の原料)の製造工場を運営する農業法人。北郷さんは、運ばれてきた茶葉を碾茶に加工するなど、工場内での作業を主に担っています。
「今日はこの作業、明日はこの作業という感じで、毎日違う作業なところがいいですね。僕は飽きっぽいので…(笑)。茶葉も一番茶(その年の最初に摘み採られた新芽)は薄くて軽かったりと、時期によって気にかけることが違ったりもします」

2019年に建てられた工場。蒸しや乾燥などの行程を経て碾茶となる近年、健康志向や日本文化への関心から、世界的な抹茶ブームがおきており、「FORTHEES」の抹茶の需要も高まっているそう。
「ヨーロッパやアメリカ、アジアからの問い合わせも増えました」と北郷さん。世界各地から届く注文や問い合わせを、各地の決まりなども考慮しながら英語でやりとりするのはとにかく大変だと言います。

抹茶になる前の碾茶。碾茶を作る時期は、碾茶炉の火を絶やさないよう工場を24時間稼働させる最近は、自身の創作活動の時間はあまりとれなくなっていますが、地域を中心としたイラストの依頼は可能な限り受け続けています。
「行政関連や町内からの依頼がほとんどですね。普段はお茶の仕事が主なので、地域との唯一の接点という感じかな。大事にしていきたいです」

2025年7月、北郷さんが描いたイラストが東彼杵町限定のマンホールに採用された2025年12月には「FORTHEES」に地域おこし協力隊が着任予定
現在、地域おこし協力隊を積極的に採用している東彼杵町。2025年12月には、北郷さんが勤める「FORTHEES」にも隊員が着任予定です。
ミッションは、そのぎ茶栽培×観光事業。農業経営や茶栽培を学びながら、そのぎ茶を軸にした観光コンテンツやPRを担っていくことになるそう。

「FORTHEES」の人気商品。ポップコーンや抹茶ラテなど、抹茶をカジュアルに楽しめる商品が揃う「北郷さん、先輩ですね!」の問いかけには「いやいや、実は僕が元地域おこし協力隊って言ってないんです…(笑)。年上の方なので、人生の先輩として色々学びたいと思っています」との答え。
北郷さんの姿勢は、どこまでも自然。目的としていたミッションが中断したときも、「受け入れました。仕方がないですよね」と落ち着いた様子。
大きく見せようとせず、周りで起きることを受け入れながら、自分ができることを丁寧にこなしていく。そんな北郷さんだからこそ、自然と人や地域が寄り添ってくるのかなと感じました。
隊員のなかには、つい頑張り過ぎてパンクしそうになる人もいるかと思います。地域に根を張り、自分も心地よく暮らしていくには、北郷さんのような穏やかなマインドを心に宿すといいかもしれません。
自治体と弊社が二人三脚で設計した、安心の協力隊募集プロジェクト
地域おこし協力隊への挑戦を検討している方へ
今回ご紹介した記事のように、地域で活躍するためには「地域の受け入れ体制」や「本音のコミュニケーション」が欠かせません。
弊社では、着任後のミスマッチを防ぐため、自治体に伴走して募集ミッションや受け入れ環境の設計からサポートしています。
現在、その取り組みの一環として各自治体で新たな仲間を募集中です。受け入れ体制がしっかり整った環境で挑戦したい方は、ぜひ募集記事をご覧ください。
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