
黒島での暮らしは“リアルあつ森”!?笑顔で奔走する、宇戸さんの最後の1年とこれから
2026年10月更新
現在募集中の地域おこし協力隊情報
長崎県内の地域おこし協力隊に関心をお持ちの方へ。
弊社が自治体と伴走し、募集企画や受け入れ体制の設計などを支援している募集プロジェクトを紹介します。
地域のリアルやミッションの背景まで深く取材・把握している注目のプロジェクトです。
長崎県北部に位置する佐世保市相浦港からフェリーに乗って約50分。ポコポコと浮かぶ小さな島々を横目に進めば、世界遺産にも登録されている潜伏キリシタンの島「黒島」に到着します。

相浦港から黒島までは、往復で買うと片道660円(片道のみは大人730円)。フェリーには釣り道具を抱えた乗客が目立つ今回取材したのは、2022年4月から佐世保市地域おこし協力隊(黒島・高島担当)として活動している宇戸莉央(うとりお)さん。ラストスパートの年を迎えた宇戸さんに会いに行きました。

黒島に着くと、島の観光案内所「黒島ウェルカムハウス」が見える。ここが宇戸さんの職場<宇戸莉央さんプロフィール>
宮崎県綾町出身。高校卒業後、埼玉県の大学に進学。新上五島町をルーツに持つことから、宗教と地理を絡めた「宗教地理学」をテーマに研究を行う2022年4月〜 佐世保市地域おこし協力隊(黒島・高島地区担当)として活動中
2023年7月 結婚
着任して1年目の時に宇戸さんが書いた、自己紹介と島の紹介記事はこちらから
島おこしのすゝめ ~潜伏キリシタンの里 佐世保市黒島で生きる~
https://ngs-cnw.com/nagasaki-edit/posts/kuroshima-christian
お土産品開発を精力的に。長崎県立大学とのコラボ商品も企画
2022年3月に黒島に移住し、4月から地域おこし協力隊として活動する宇戸さん。島の観光案内所「黒島ウェルカムハウス」を拠点とし、日々、窓口業務やメディアのアテンドに奔走しています。
黒島ウェルカムハウス https://kuroshimakanko.com/

アニメーション映画「きみの色」のモデルとなった「黒島天主堂」があり、聖地巡礼で訪れる人も増えた「黒島ウェルカムハウス」での業務は木金土日の週4日を基本とし、週1回は佐世保市役所の担当者とリモート会議で活動報告。休日は、島のアテンド業や趣味のハンドメイドを生かしたお土産品作りなどを副業として行っているそう。

島の海岸で拾ったシーグラスを使ったアートボードなど、宇戸さんが企画や制作しているお土産品

「黒島天主堂」のステンドグラス(通称バラ窓)をモチーフにしたキーホルダー“観光の人が記念に買って帰れるものを”と、力を入れているお土産品の開発。「黒島よかとこポストカード」は、“黒島天主堂以外の魅力を伝えたい”という思いで、宇戸さん自ら長崎県立大学フォトサークルにオファー。島外の人ならではの視点で切り取った風景が好評で、「黒島ウェルカムハウス」の人気商品となりました。
結婚を機に変化した、退任後の生業づくり
2025年3月で卒業予定の宇戸さん。「2023年に島の方と結婚したので、島に残ることは確定しました 笑。あとは何を生業とするか…」と、悩みながらも退任後のビジョンを話してくれました。
「9月にNCN(長崎県地域おこし協力隊ネットワーク)主催の隊員研修があったんですが、実はそれをきっかけに新しいプランに方向転換することにしたんです。本当は、空き家を活用したフリースペースを作る予定だったんですが、“それで稼げるの?”と聞かれたことから考え直しました」
いくつかプランがあるなかでも、“島の食文化を残す”という点にフォーカスして退任後の生業に繋げていきたいと考えているそう。
「島めしといえば、やっぱり新鮮な魚が思い浮かぶと思うんですが、実は“島豆腐”も黒島ならではの食文化で自慢なんです」と宇戸さん。島豆腐は、黒島周辺の海水を使用した少し固めの豆腐で、黒島の伝統食。昔は家庭でも作られていましたが、今は一部飲食店などが予約が入った時に作る特別なものになりました。

「海鮮味処 さざんか」の島豆腐。甘めのダシで味付けがしてあり、何もつけずにそのままいただく「夫の実家には“100年釜”と呼ばれる島豆腐を作る釜があって、義両親は島豆腐を作る名人なんです。以前は島豆腐づくり体験なども行っていましたが、高齢になって今はやっていません。そこで、この味を残すために豆腐屋をやりたいなと考えています」。

黒島特有の作り方は、義両親から伝授してもらっている。重量感があり、大豆感の残る食感が特徴島豆腐以外にも、ふくれ饅頭、切り干し大根や干し芋など島の風土を生かしたグルメがある黒島。島の食文化を残す活動を、自らの生業にしようと計画しています。
資金は、地域おこし協力隊が活用できる起業支援補助金制度と自己資金で予定。軌道に乗れば、観光客をもてなすカフェの開業も目指したいと夢を語ってくれました。

サツマサンキライの葉にのせて蒸すふくれ饅頭は、「黒島ウェルカムハウス」で販売されている島での暮らしは、まるで“あつ森(あつまれどうぶつの森)”!?
島民380人ほど(2024年時点)、豊かな自然に囲まれた黒島での暮らしを、宇戸さんは「リアルあつ森ですよ!笑」と楽しそうに話します。
“何もないから、なんでもできる”をキャッチコピーに、村や無人島を舞台に繰り広げられる体験型シミュレーションゲーム「あつまれ どうぶつの森」。
何もないところから、材料や知恵、仲間を集めて楽しく暮らしていく点が、まさに黒島の暮らしに似ていると言います。
「出不精で、休日もほとんど島から出ません。島には信号機がないんですけど、たまに島外で運転すると信号の存在を忘れそうになるほど 笑!」。普段の買い物は島の小さな商店で済ませているそうで、料理の腕前もあがったとか。
移住して2年半。不便をものともせず、島暮らしを満喫しています。

畑やDIYなど、島暮らしでたくましく成長中!
スケールの大きな「アコウの巨木」は、宇戸さんおすすめの観光スポット2023年に島民の男性と結婚!島全体が祝福ムード一色に
2023年7月に、島が祝福ムード一色になった出来事がありました。それは、宇戸さんと島で生まれ育った中村行弘(なかむらゆきひろ)さんの結婚でした。

職場同士は徒歩1分!夫の行弘さんは島の漁協に勤めているさらに、2024年5月には島の「黒島天主堂」で挙式。信者同士の挙式が「黒島天主堂」で執り行われたのはなんと30年ぶりとのことで、新聞やTVでも大きく取り扱われました。
…と、前編はここまで!
後編は、地域おこし協力隊が密かに興味のあるテーマ「地域おこし協力隊の恋と結婚」について、新婚の宇戸さんとライター福田(元波佐見町地域おこし協力隊)が対談します。
出会い、結婚、そのあとの暮らし…。意外と多い地域おこし協力隊と地元の人との結婚について、興味のある方はぜひ後編をお読みくださいね。
自治体と弊社が二人三脚で設計した、安心の協力隊募集プロジェクト
地域おこし協力隊への挑戦を検討している方へ
今回ご紹介した記事のように、地域で活躍するためには「地域の受け入れ体制」や「本音のコミュニケーション」が欠かせません。
弊社では、着任後のミスマッチを防ぐため、自治体に伴走して募集ミッションや受け入れ環境の設計からサポートしています。
現在、その取り組みの一環として各自治体で新たな仲間を募集中です。受け入れ体制がしっかり整った環境で挑戦したい方は、ぜひ募集記事をご覧ください。
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